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2018-10-23

鍼灸師になるまでの道のり 15

「鍼灸師になる」というのは、
専門学校を卒業して
国家試験にパスすればなれるのですが、

私が鍼灸師の資格をとって感じたのは、
「これがスタート」ということでした。

 

ずっと目標にしていた、
「不妊を治せる鍼灸師になりたい」という夢も、
考え方が変わってきました。

 

私が鍼灸師になりたいと思ったのは、
自分の不妊症の体験からでした。

でも、不妊症という経験は、
『意味のない不幸な体験』だったのでしょうか?

そうではありません。

私にとって、不妊症は
それまで全く縁のなかった
東洋医学の世界に進むための大きな転機でした。

 

もしも、悩んで苦しんで
模索していた時期がなかったら…

もしも、名医が簡単に妊娠させてくれたら…

やりがいをもって鍼灸師の仕事をしている
今の私は存在しないのです。

 

 

不妊は苦しいです。
でも、その苦しさの中で、
何か気づくことがあるのかもしれない。

しなくてはならない体験を
しているのかもしれない。

鍼灸治療して体を妊娠しやすい状態に
近づけることはできると思うけれど、

不妊症という悩みを
鍼灸師が代わって解決はできない。

不妊症を鍼灸で治せるなんて
おこがましい考えだった。

そんなことを思うようになりました。

 

だからといって、
不妊症に対する思い入れが
なくなったわけではなく
相変わらず大切な課題なのですが。

 

 

そして、その思いは、
どんな愁訴でおみえになった方にも
同じように感じています。

その方が治るのは、
その人の治る力のおかげであって、
治療家は手伝いをするしかできず

何か課題があるのなら
一緒に悩むしかありません。

 

私の恩師がおっしゃっていました。
「鍼灸師という生き方は、自分自身を見つめる旅です」

 

出会う患者さんを治療する、
という一方的な関係ではなく、

治療する側もその出会いの中で
貴重な経験させていただいているのです。

私の学びに必要な方に出会っているのですね。

 

そう考えると、本当は、
「鍼灸師になってからの道のり」の方が
よっぽど大切なのかもしれません。

その道のりを、一歩一歩大切に歩いていこうと、
この文を書きながら、思いを新たにしています。

 

長い文章におつきあいいただき
どうもありがとうございました。

 

最後に、私が鍼灸師になる道のりに、
常に寄り添ってくれた娘と
私を支えてくれた母に。
そして、ずっと天国で見守ってくれている夫に
感謝を込めて終わりにしたいと思います。

 

 

 

 

 


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